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高校入試対策よくあるケアレスミス

これだけは注意!高校入試対策よくあるケアレスミス

入試本番、実力だけではなく「うっかりミス」を減らすことも合否を分けるポイントです。
せっかく基本的な知識は身についていても、設問の読み違いや、答えの書き間違い等によって失点するのは非常にもったいないです。
ここでは、全国の中学校で実施された弊社の実力テストの結果集計・誤答分析から、実際に多かったケアレスミスをいくつか紹介します。
今後テストを受ける際の意識づけや、見直しなど、テスト対策の参考になれば幸いです。

(国語)「抜き出しなさい」・「書き抜きなさい」とあるのに、文章中の言葉から変えてしまう。

【誤答傾向・解説】
「抜き出しなさい」や「書き抜きなさい」という指示があれば、文章中の言葉をそのまま書き写します。
しかし、そのまま書き写すことが分かっていても、実際のテストになると、下記のように、うっかり間違えてしまうことがあります。

  • 本文中では漢字になっているのに、ひらがなに直してしまう(「本を買う」→「本をかう」
  • 似ている漢字と書き間違えてしまう(「積」→「績」、「環」→「還」など)
  • 「、」を省略してしまう

しっかり文章中の言葉を見て、書き写すようにしましょう。

(国語)古文を現代かなづかいに直す問題で、現代かなづかいではなく現代語訳してしまう

【問題例】
「いとをかし」を現代かなづかいに直しなさい。

 

【うっかり誤答例】
とても趣きがある(これは現代かなづかいではなく、現代語訳)

【正答】
いとおかし(「を」→「お」に直す)

【誤答傾向・解説】
「現代かなづかいに直しなさい」は、現代の発音どおりに直すことで、「現代語訳しなさい」は、古語を現代の言葉に言い換えることです。
間違えやすいので、「現代かなづかい」か「現代語訳」か、しっかり設問文の指示を見るようにしましょう。

(国語)文法で、「活用の種類」を答えなさい とあるのに、「活用形」を答えてしまう

【問題例】
「日記を書く。」 の「書く」の活用の種類を答えなさい。

 

【うっかり誤答例】
終止形(活用形)

【正答】
カ行五段活用(活用の種類)

【誤答傾向・解説】
「活用の種類」は、単語が変化する法則のことで、「五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用、サ行変格活用」の5種類あります。(例:ア行五段活用やカ行変格活用など)
「活用形」は、単語が変化した形そのもののことで、「未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形」の6種類あります。
間違えやすいので、「活用の種類」か「活用形」か、しっかり設問文の指示を見るようにしましょう。

(数学)合同証明で、最後の「△ABC≡△DEF」等の「≡」を「=」と書いてしまう

【誤答傾向・解説】
そこまでは正しく書けているのに、最後にうっかりミスをして、もったいない答案がよくあります。
証明途中の辺や角度が等しいことを「=」で書いて、それにつられて合同もうっかり「=」と書いてしまうのかもしれません。
最後まで気を抜かないようにしましょう。

(数学)1次関数で、「xの増加量が○のときのyの増加量を求めなさい」とあるのに、 「xが○のときのyの値」と求めてしまう

【問題例】
1次関数y=3x+1で、xの増加量が5のときのyの増加量を求めなさい。

 

【うっかり誤答例】
x=5を代入して、y=3×5+1 から、y=16 (これは増加量ではない)

【正答】
(1次関数のyの増加量)=(変化の割合)×(xの増加量)なので、3×5=15 で、増加量は15

【誤答傾向・解説】
「増加量」という言葉に注意。しっかり設問文の指示を見るようにしましょう。「増加量」の意味が分からなかったら、教科書などで確認しておきましょう。

(数学)立体の表面積を求める問題で、体積を求めてしまう

【誤答傾向・解説】
立体の図があると、つい体積を求めるものだと思い込んでしまうことがあるかもしれません。 しっかり設問文の指示を見るようにしましょう。

ここで紹介したのは、実力テストの集計から見えてきたケアレスミスの一部にすぎません。
実際のテストでは、他にも問題文の読み違いや思い込みによるミスなど、さまざまなミスが起こっています。

ですが、ケアレスミスは「防げるミス」です。

しっかりと設問を読み、何を問われているかを意識すること。そして、解き終わったあとに「見直し」の時間を確保することが、ミスを減らす第一歩です。

高校入試に限らず、中間テストや期末テストでも同様です。最後まで問題文に向き合い、注意深く答えることが大切です。

「見直し」、そのひと手間が、あと一歩の点数につながります。

 

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